今回の記事は、電気代の請求が異常に高くて困っている方向けに作成しています。
昨今は日本円の円安の影響などで燃料価格が高騰しており、家計を圧迫していますよね。
ただ、電気代がいきなり3倍に上がったというのは異常事態と言わざる得ません。
まずベーシックな原因と解決方法は以下の通りです。
電気代が先月の3倍以上を記録している原因 | 電気代を安くするための方法 |
---|---|
電気代はこれらの節約方法を実践すれば大抵低くなりますが、いきなり3倍の場合だと盗電などの可能性も視野に入れる必要があります。
この記事では、電気代がいきなり3倍になる理由や節約方法などを電気料金が年間平均3,500円前後の編集長の小室が解説します。
記事を読むことで、電気代を通常通りの代金に戻せるので、ぜひ参考にしてください。
電気代の請求が先月の3倍はおかしい!考えられる原因6選
電気代の請求が先月の3倍になっている時、考えられる原因は以下の6つです。
電気代の請求を下げるためにも、この章は必ずチェックしてくださいね。
日本全体の電気代が上がっている
電気代の請求がおかしい時に考えられる原因の1つ目は「日本全体の電気代が上がっている」です。
日本の電気代が上がっている理由として、複数の要因があります。
- ロシアとウクライナの戦争に端を発する原油や天然ガス価格の高騰
- 日本円の円安
- 世界的な気候変動の発生による化石燃料(石油や天然ガスなど)需要の増加
実際、2021年と2022年の総務省の家計調査のデータを調べると、価格差は一目瞭然です。
期間 | 2021年(ウクライナ侵攻前) | 2022年(ウクライナ侵攻後) | 変化 |
---|---|---|---|
1月〜3月期 | 6,641円 | 7,749円 | 1,108円増加 |
4月〜6月期 | 4,990円 | 6,333円 | 1,343円増加 |
7月〜9月期 | 5,131円 | 6,418円 | 1,287円増加 |
10月〜12月期 | 5,200円 | 6,557円 | 1,357円増加 |
引用:家計調査 家計収支編 単身世帯用途分類 002 用途分類(年齢階級別) | 統計表・グラフ表示
2021年から2022年にかけて、1,000円以上電気代が増えています。
現在は2022年よりも安めになってきてはいますが、それでも電気代は依然と高いです。
燃料費調整額が値上げしている
電気代の請求がおかしい時に考えられる原因の2つ目は「燃料費調整額が値上げしている」です。
火力発電で用いる燃料の値段を、電気代に反映する制度のこと。
燃料費が上がれば、調整額は上がり、燃料費が下がれば調整額も下がる仕組みとなっている。
2023年1月〜2023年12月までの燃料費調整額の推移は以下の通りです。
年月日 | 燃料費調整額(1kWhごと) |
---|---|
2023年1月分 | 5.13円/kWh |
2023年2月 | -1.87円/kWh |
2023年3月 | -1.87円/kWh |
2023年4月 | -1.87円/kWh |
2023年5月 | -1.87円/kWh |
2023年6月 | -8.78円/kWh |
2023年7月 | -9.95円/kWh |
2023年8月 | -11.21円/kWh |
2023年9月 | -12.22円/kWh |
2023年10月 | -9.23円/kWh |
2023年11月 | -9.47円/kWh |
2023年12月 | -9,65円/kWh |
最近は燃料費調整額が安くなっていますが、これは政府の「激変緩和措置」と呼ばれる制度が効いているからです。
電気料金単価から値引きをすることにより、手続きせずに料金負担が軽減できる制度のこと。
ただ、この激変緩和措置は2024年春で終了するため、おそらくですが今後は値段が上がっていくものと考えられます。
契約しているプランが合っていない
電気代の請求がおかしい時に考えられる原因の3つ目は「契約しているプランが合っていない」です。
電力会社のプランには、それぞれの生活スタイルに合わせたプランが用意されています。
例として、東京電力のプランを一部抜粋して取り上げましたので、ぜひ参考にしてください。
プラン名 | 電気料金 |
---|---|
プレミアムSプラン | 【基本料金】 10A=295.24円(10A上がるに連れて295.24円ごとに増えていく) 20A=590.48円 【電力量料金】 |
スタンダードSプラン | 【基本料金】 10A=295.24円(10A上がるに連れて295.24円ごとに増えていく) 20A=590.48円 【電力量料金】 |
夜トク8(エイト)プラン | 【基本料金】 230.67円 【電力量料金】 |
表にもある通り、今は各人のライフスタイルに合わせたプランが電力会社からたくさん用意されています。
そのため、自分は昼間自宅にいるのかや家族構成は何人かなどから逆算して申込するのがおすすめです。
リモートワーク導入によるライフスタイルの変化
電気代の請求がおかしい時に考えられる原因の4つ目は「リモートワーク導入によるライフスタイルの変化」です。
2020年より流行した新型コロナウイルスは、日本でも流行しその影響でリモートワークが一気に普及しました。
リモートワークの場合、一日中自宅にいますので、必然的にエアコンなどの家電を使う量が増えます。
そのため、電気料金が上がってしまうのです。
例として、株式会社アイグリッドの調査によれば、テレワーク開始後の電気代は平均で1,700円も増加していたとのことでした。
コロナウイルスがもたらしたライフスタイルの変化は、家計にもダイレクトに直撃しているのです。
エアコンや冷蔵庫など消費電力が大きい家電の使いすぎ
電気代の請求がおかしい時に考えられる原因の5つ目は「エアコンや冷蔵庫など消費電力が大きい家電の使いすぎ」です。
下記のグラフでもわかる通り、エアコンや冷蔵庫などの家電は、住宅全体の電力の60%前後を占めています。
引用:令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査 結果の概要(確報値)
そのため、消費電力の大きい家電を使いすぎると必然的に電気料金は高くなってしまうのです。
製造されてから10年以上の家電を使っている
電気代の請求がおかしい時に考えられる原因の5つ目は「製造されてから10年以上の家電を使っている」です。
家電は常に技術革新がされており、それは省エネ性能に関しても行われています。
例として、資源エネルギー庁の調査によると、2009年と2019年製造のエアコンと冷蔵庫では、以下のように月ごとの電気消費量が異なります。
画像引用:機器の買換で省エネ節約
明らかに2019年の方が電気使用量を節約できているのが一目瞭然です。
古い家電を使い続ける限りは、電気使用量も大きいのでずっと電気代が高いままになってしまいます。
電気代を世帯別で徹底比較
この章では、世帯別の電気代の違いを徹底比較します。
単身世帯・二人以上の世帯ごとに電気代の平均を紹介しています。
自分が平均以上か以下なのか立ち位置を知り、節約へのモチベーションにしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
単身世帯
まずは一人暮らしの単身世帯の方です。
2023年の電気代は以下の通りです。
期間 | 電気料金 |
---|---|
2023年1月〜3月 | 9,340円 |
2023年4〜6月 | 5,486円 |
2023年7月〜9月 | 5,842円 |
おおよそ6,000〜9,000円の間を行っているといった形ですね。
これでもロシアのウクライナへの軍事侵攻があった2022年よりは安めです。
二人以上の世帯
次は二人以上の世帯です。
2023年の電気代は以下の通りです。
期間 | 電気料金 |
---|---|
2023年1月〜3月 | 17,723円 |
2023年4〜6月 | 11,354円 |
2023年7月〜9月 | 9,885円 |
二人以上の世帯になると、金額は1万円を超える場合があります。
単身世帯に比べると、電気代は約2倍近くかかっていることが分かりますね。
電気代の請求が高い原因を調べるポイント
電気代の請求が高い原因を調べるポイントは以下の2つです。
電気代の請求が高い原因は、家電の使いすぎ、もしくは電力会社側の料金設定が上昇したかの2つです。
電気代が高いと感じており、減額したいと考えている方はぜひ参考にしてください。
電気代がどう構成されているか知る
電気代の請求が高い原因を調べるポイント1つ目は「電気代がどう構成されているか知る」です。
電気代は3つの要素から構成されています。
項目 | 詳細 |
---|---|
基本料金 |
|
電力量料金(燃料費調整額) |
|
再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金) |
|
この3要素を合計した金額が電気料金となるのです。
電気使用量の多い家電を把握する
電気代の請求が高い原因を調べるポイント2つ目は「電気使用量の多い家電を把握する」です。
電気使用量の多い家電は以下のグラフの通りです。
引用:令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査 結果の概要(確報値)
見てわかる通り、エアコンや冷蔵庫、照明、テレビだけで全電力消費量の50%以上を占める結果となりました。
そのため、エアコンなどの家電は消費電力を増大させる原因となってしまうのです。
高い電気代を節約する方法
高い電気代を節約する方法は、以下の5つです。
電気代を節約するためには、契約や家電の使い方を見直すのが大変重要です。
電気代が高すぎるので節約しないと家計が破綻しかねない方は、ぜひ参考にしてください。
契約プランを見直す
高い電気代を節約する方法1つ目は「契約プランを見直す」です。
契約プランを見直すべき理由として、それだけで電気料金を安くできるチャンスがあるからです。
例として、東京電力の従量電灯プランBの数字を下の表に記載しておりますので、ぜひ参考にしてください。
アンペア数 | 基本料金 |
---|---|
10A | 295円24銭 |
15A | 442円86銭 |
20A | 590円48銭 |
30A | 885円72銭 |
40A | 1,180円96銭 |
50A | 1,476円20銭 |
60A | 1,771円44銭 |
引用:従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
表を見ると、アンペアごとに金額に大きな差があるため、アンペア数を下げるだけで節約となります。
例えば、60Aから50Aに下がるだけで300円、これが30Aまで下がれば半分近くの料金の節約が可能です。
また、生活スタイルにあったプランを選択するのも大切であり、夜しか自宅にいない人は夜だけ安くなるプランを選ぶと節約になります。
そのため、電気代が高い場合は契約プランを見直すことをおすすめします。
家電の使い方を見直す
高い電気代を節約する方法2つ目は「家電の使い方を見直す」です。
家電の使い方を見直すべき理由として、節電になるからです。
下記の表では、消費電力の大きい家電の節電方法について紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
家電名 | 節電方法 |
---|---|
エアコン |
|
冷蔵庫 |
|
テレビ |
|
照明 |
|
洗濯機 |
|
消費電力の大きい家電の使い方を改めるだけでも、年間で数千〜数万円の電気代の節約が可能となります。
また、エアコンは常に自動運転で回しているので、電気代がそこまで跳ね上がありません。
省エネ家電に買い替える
高い電気代を節約する方法3つ目は「省エネ家電に買い替える」です。
理由として、省エネ家電に買い替えるだけで電気使用量が下がるからです。
下記は2009年と2019年の家電の電気使用量の差となっており、2019年の方が明らかに使用量が少なくなっているのが分かりますね。
画像引用:機器の買換で省エネ節約
そのため、2000年代や2010年代前半の家電をいまだに利用している方は、買い替えして電気代を節約するのをおすすめします。
待機電力をなくす
高い電気代を節約する方法4つ目は「待機電力をなくす」です。
ガス機器や家電製品は使用していなくてもわずかに消費している微少な電力のこと。
待機電力の量はわずかではありますが、積み重なると電気料金は高くなります。
資源エネルギー庁の資料によると、国内の家庭の平均待機電力は年間で228Kwhであり、1年間の4,432kWhのうちの5%に相当します。
待機電力をなくす具体的な対策として、以下のような方法があります。
- テレビのコンセントからプラグを抜く
- タップつきの延長コードを選ぶ
具体策を実践して、待機電力をぜひ減らしてくださいね。
新電力に電力会社を切り替える
高い電気代を節約する方法5つ目は「新電力に電力会社を切り替える」です。
新規参入してきた電気事業者のこと。
大手電力会社に新電力の業者が手数料を払い小売業を営んでいる。
新電力を利用するメリット・デメリットは以下の通りです。
新電力を利用するメリット | 新電力を利用するデメリット |
---|---|
|
|
実際に、編集長の小室は2024年1月26日よりイーレックスと呼ばれる電気会社に切り替え新電力を利用しています。
新電力のイーレックスと東京電力の価格差は、以下の通りです。
項目 | イーレックス | 東京電力 | 変化 |
---|---|---|---|
基本料金 | 849円42銭/kWh | 885円72銭/kWh | 36円30銭安/kWh |
【電力量料金】最初の120kWhまで(第1段階料金) | 19円68銭/kWh | 30円00銭/kWh | 11円32銭安/kWh |
【電力量料金】120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) | 26円22銭/kWh | 36円60銭/kWh | 10円38銭安/kWh |
【電力量料金】上記超過(第3段階料金) | 30円26銭/kWh | 40円69銭/kWh | 10円43銭安/kWh |
明らかにイーレックスの方が安くなっているため、お得に使えるのです。
そのため、電気代が高いという方は、一度新電力を複数社比較してじっくり検討してみることをおすすめします。
電気代が先月の3倍でおかしいに関するよくある質問
最後に電気代が先月の3倍でおかしいに関するよくある質問について解説します。
内容は、電気代の高騰がいつまで続くのかや異常に料金が高い時の対処法などです。
電気代を安くしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
Q.電気代が3万円はおかしいですか?
電気代が3万円は平均よりだいぶ高めとなっているので、以下の原因が考えられます。
- エアコンなどの消費電力が高い家電を使いすぎている
- 家電や電力メーターから漏電が発生している
- 電力会社がいつの間にか値上げをしている
3万円は日本の平均の2倍以上の数値となっており、異常な数値なので、エアコンなどの家電の使い方を見直したり漏電などの原因を突き止めてください。
Q.電気代高騰はいつまで続きますか?
電気代高騰は、今後も基本的には止まらない見込みです。
理由として、政府が行っている「激変緩和措置」が2024年5月以降はその値が縮小するからです。
この「激変緩和措置」により、電気代が下がっていたのですが、縮小するため値上がりすることが予想されます。
Q.電気代が電気をそれほど使ってないのに高いのはなぜ?
電気代が電気を使っていないのに高いのは、以下の理由が考えられます。
- 製造から10〜20年経過した家電を利用している
- 無駄に待機電力を使っている
- 契約している電気プランが良すぎるものを使っている
- 家電の性能がライフスタイルにあっていない
- 電力会社の電気代の設定が高くなった
そのため、省エネ家電を購入する、電力会社やプランを変えるなどをして節約方法をしてください。
Q.冬の時期で電気代が先月の2倍になって困るんだけど理由を知りたい
冬の時期に電気代が先月の2倍になる理由は、以下の通りです。
- 寒いのでエアコンをフルで使ってしまっているから
- 給湯器をフルで使っているから
熱湯や暖かくするために、電気をよく使うため電気代が高くなるのです。
そのため、布団を厚くしたりこたつを有効利用するなどして電気代の節約に努めてください。
Q.電気代が異常に高いんだけど調査依頼した方が良い?
電気代が異常に高い場合は、調査依頼を出した方が良いです。
理由として、普通の人ではエアコンの使いすぎなどでもない限り、電気代の異常な高騰の原因を見抜ける人はいないからです。
もしかすると盗電などを隣人からされているという可能性もゼロではないので、専門の業者に調査を依頼するのをおすすめします。
最もおすすめなのは電気の配線を担当した電気屋さんです。
担当した方であれば、どこに配線を繋いだかなどを覚えている可能性がありますので、建設会社に連絡して来てもらってください。
電気代 先月の3倍 まとめ|いち早く原因を見つけて解決しよう!
電気代が先月の3倍以上の数値を記録している場合は、表の右側が考えうる原因、そして左が対策となります。
電気代が先月の3倍以上を記録している原因 | 電気代を安くするための方法 |
---|---|
電気代が上がっているのは、電力会社自体が電気代をあげたことも原因となりますが、あなた自身の使い方に問題がある可能性も考えてください。
家電の使い方を改めたり、古い家電を買い替えるなどすれば電気使用量が下がって、必然的に電気代も下がります。
対策したにもかかわらず、それでも電気代が異常に高いままなのであれば、専門の業者に調査依頼も検討が必要です。
この記事を読んで、ぜひ電気代の節約に成功してください。
- オール電化の電気代が冬に4万円かかるのは高い!原因や節約方法について徹底解説
- 電気代が先月の3倍はおかしい!原因や調べる方法、対策について徹底解説
- エアコンの設定温度が25度の時かかる電気代はいくら?節約する方法についても徹底解説
- 電気代の請求がおかしい原因は何?調査方法や対処法について解説!
- 一人暮らしの電気代がおかしい!原因や対処法について徹底解説
- 一人暮らしの電気代の平均はいくら?節約方法や選び方、注意点について徹底解説
- 使ってないのに電気代が高い原因を徹底解説!一般家庭の電気代や節約する方法について
- 電気代が3万円はおかしい?料金が高い原因を調べるやり方と節約方法について徹底解説!
- 一人暮らしで電気代が10000円は高い!かかる理由と安くするための節約方法について
- 一人暮らしで電気代8000円は高い?高くなる原因や節約方法、よくある質問について
- 二人暮らしで電気代が2万円は高い!かかる原因や節約する方法、よくある質問について解説
- オール電化の電気代が月3万円は高い!原因や節約法について徹底解説
- 一人暮らしの光熱費が2万円は高い!平均の費用や高くなる原因、節約するための方法について