電気代の請求がおかしい(高い)原因は、以下の通りです。
電気の使いすぎや製造されてから古い家電を使用している、電気代自体が高くなっているなどが理由として挙げられます。
ただ、エアコンや照明などの家電の使い方を改めたり、古い家電の取り替えなどを実践すれば、電気代の請求を現在の半分近くまで抑えられるようになります。
ですから、電気代が下がらず困っている方は、ぜひ記事の電気代の節約方法を参考にしてくださいね。
電気代の請求がおかしい原因
電気代の請求がおかしい原因は以下の7つです。
電気代の請求が高くなるのは、市場価格が高くなったりライフスタイルの変化など様々な要因があります。
この中から思い当たる節をぜひ見つけてください。
電気の市場価格が高くなっている
電気代の請求がおかしい原因1つ目は「電気の市場価格が高くなっている」です。
近年はウクライナ戦争や日本円の価値が下がっている「円安」によって、電気を作るための燃料価格が高騰しています。
そのため、電気の市場価格も高騰をしているのです。
事実、総務省のデータでは、2021年と2022年では以下のように電気代が異なります。
期間 | 2021年(ウクライナ侵攻前) | 2022年(ウクライナ侵攻後) | 変化 |
---|---|---|---|
1月〜3月期 | 6,641円 | 7,749円 | 1,108円増加 |
4月〜6月期 | 4,990円 | 6,333円 | 1,343円増加 |
7月〜9月期 | 5,131円 | 6,418円 | 1,287円増加 |
10月〜12月期 | 5,200円 | 6,557円 | 1,357円増加 |
引用:家計調査 家計収支編 単身世帯用途分類 002 用途分類(年齢階級別) | 統計表・グラフ表示
一人暮らしのデータですが、2021年と22年では軒並み電気代が1,000円以上上昇しているのです。
市場価格が上がっている以上、物理的に電気代が上がってしまうのは仕方がないことだと言わざる得ません。
補助金が縮小傾向にある
電気代の請求がおかしい原因2つ目は「補助金が縮小傾向にある」です。
政府から出されている電気代の補助金の「激変緩和措置」は、2024年春期を持って終了が噂されています。
そのため、2024年は今までよりも電気代が上昇するものと見られています。
燃料費調整額が高くなっている
電気代の請求がおかしい原因3つ目は「燃料費調整額が高くなっている」です。
火力発電で用いる燃料の値段を、電気代に反映する制度のこと。
燃料費が上がれば、調整額は上がり、燃料費が下がれば調整額も下がる仕組みとなっている。
2023年中の東京電力における燃料費調整額の推移は以下の通りです。
年月日 | 燃料費調整額(1kWhごと) |
---|---|
2023年1月分 | 5.13円/kWh |
2023年2月 | -1.87円/kWh |
2023年3月 | -1.87円/kWh |
2023年4月 | -1.87円/kWh |
2023年5月 | -1.87円/kWh |
2023年6月 | -8.78円/kWh |
2023年7月 | -9.95円/kWh |
2023年8月 | -11.21円/kWh |
2023年9月 | -12.22円/kWh |
2023年10月 | -9.23円/kWh |
2023年11月 | -9.47円/kWh |
2023年12月 | -9,65円/kWh |
2024年1月 | -9,65円/kWh |
2024年2月 | -9,56円/kWh |
ウクライナ戦争の影響で2023年前半は高めに推移していましたが、後半に関しては前述の激変緩和措置の影響もあり、安めとなりました。
ただ、2024年春からは補助もなくなるので、再び燃料費調整額が上昇することが懸念されます。
テレワークなどで電気使用量が多くなっている
電気代の請求がおかしい原因4つ目は「テレワークなどで電気使用量が多くなっている」です。
コロナ禍において急速に普及したテレワークですが、それは自宅の電気使用量も同時に増えることを意味します。
実際に、株式会社LASSICが発表したリモートワークにより「電気代が増えた」と答えた人は全体の76.7%に及びました。
2024年現在はテレワークを解除している会社も多いと思いますが、それでもなおテレワークの方は相当に電気料金が高くなっていることが予想されます。
エアコンや照明などを使いすぎている
電気代の請求がおかしい原因5つ目は「エアコンや照明などを使いすぎている」です。
エアコンや照明は、自宅で最も電気消費の多い家電といっても過言ではありません。
実際に、下記のグラフではエアコンや照明が家電の全体半分以上を占めていることがわかります。
引用:令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査 結果の概要(確報値)
そのため、消費電力の大きい家電を使いすぎると必然的に電気料金は高くなってしまうのです。
契約しているプランが適切でない
電気代の請求がおかしい原因6つ目は「契約しているプランが適切でない」です。
電気会社のプランは、家族構成やオール電化かそうでないかなどによって分かれます。
そのため、一人暮らしなのに五人家族向けのプランを選んだり、オール電化でないのにオール電化向けのプランを選択すると、思った以上に料金がかかっているという感覚になってしまうのです。
製造されてから10年以上経過した家電を利用している
電気代の請求がおかしい原因7つ目は「製造されてから10年以上経過した家電を利用している」です。
家電は常に技術革新がされており、それは省エネ性能に関しても例外ではありません。
資源エネルギー庁の資料によると、2009年と2019年製造のエアコンと冷蔵庫では、以下のように月ごとの電気消費量が異なります。
画像引用:機器の買換で省エネ節約
2019年の方が、電気料金が安く済むようになっています。
古い家電を使い続けていると、必然的に電気料金は高くなってしまうのです。
世帯別の電気料金を比較
この章では、日本の世帯別の平均電気料金について解説します。
平均の電気料金でいうと、一人暮らしよりも二人暮らし世帯の方が約2倍の料金を支払っているという計算です。
次の内容でそれぞれの詳細な料金を紹介します。
一人暮らし世帯
2023年における一人暮らし世帯の平均電気料金は6,806円です。
下記の表でそれぞれの季節における料金の違いについて記しておりますので、ぜひ電気料金の参考にしてください。
期間 | 電気料金 |
---|---|
2023年1月〜3月 | 9,340円 |
2023年4〜6月 | 5,486円 |
2023年7月〜9月 | 5,842円 |
引用:家計調査 家計収支編 単身世帯用途分類 001 用途分類(総数) 全国 | 統計表・グラフ表示
冬は9,000円台ですが、春〜夏にかけてだと6,000円を切るぐらいの料金設定となっています。
大体5,000〜7,000円前後に電気代を抑えていると、平均的と言えます。
なお、編集長の小室に関しては2023年の電気代平均が3,500円と平均よりも2,000円以上安く抑えることができました。
二人以上の世帯
2023年の二人以上の世帯の平均電気料金は12,265円となっており、単身世帯よりも2倍近い数字となっています。
下記に2023年の季節ごとの電気代をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
期間 | 電気料金 |
---|---|
2023年1月〜3月 | 17,723円 |
2023年4〜6月 | 11,354円 |
2023年7月〜9月 | 9,885円 |
2023年10月〜12月 | 10,099円 |
引用:家計調査 家計収支編 単身世帯用途分類 001 用途分類(総数) 全国 | 統計表・グラフ表示
1月〜3月は2万円近い金額となっており、基本的に1万円を超える電気代がかかっていることがわかります。
電気代が高い原因を調べる上で知るべきポイント
電気代が高い原因を調べる上で知るべきポイントは、以下の2つです。
家電の電気使用量や電気代の構成要素について知識をつけておくと、どの家電が使いすぎなのかなどがわかります。
電気代がなかなか安くならない方は、ぜひ参考にしてください。
家電の電気使用量を知る
電気代が高い原因を調べる上で知るべきポイント1つ目は「家電の電気使用量を知る」です。
電気使用量が多い家電は、エアコンや照明、冷蔵庫などが挙げられます。
実際、以下のグラフではエアコンをはじめとする家電が年間の電気使用量の50%以上を占めているというデータです。
引用:令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査 結果の概要(確報値)
そのため、消費電力の大きい家電を使いすぎると必然的に電気料金は高くなってしまうのです。
電気代は3つの要素からできていることを知る
電気料金というのは、詳細に分解すると3つの要素から決定されています。
3つの要素とは基本料金+電力量料金(燃料費調整額)+再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)です。
以下詳細となっていますので、ぜひ参考にしてください。
項目 | 詳細 |
---|---|
基本料金 |
|
電力量料金(燃料費調整額) |
|
再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金) |
|
基本料金は契約しているアンペア数が大きければ大きいほど高くなります。
電力量料金と再エネ賦課金に関しては、使用する電力量が大きくなるのに比例して高額になります。
次の章で、その電気代を節約するための方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
電気代を節約する方法
電気代を節約する方法は以下の5つです。
電気代を安くするためには、料金プランを再チェックしたりエアコンや照明などの使い方などを見直すようにしてください。
次の内容でそれぞれ節約する方法について詳細に解説しますので、電気代を安くしたいという方はぜひ参考にしてくださいね。
料金プランを確認する
電気代を節約する方法1つ目は「料金プランを確認する」です。
料金プランをチェックする理由として、過大な契約を結んでいる可能性があるからです。
例として、アンペア数が家族構成的に向いていないものを使っているなどが挙げられます。
以下は、東京電力の従量電灯Bの料金プランです。
アンペア数 | 基本料金 |
---|---|
10A | 295円24銭 |
15A | 442円86銭 |
20A | 590円48銭 |
30A | 885円72銭 |
40A | 1,180円96銭 |
50A | 1,476円20銭 |
60A | 1,771円44銭 |
引用:従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
東京電力はブレーカーのアンペア数で契約を行いますが、60Aを30Aに引き下げただけで基本料金は半分になります。
プランの見直しはするだけで料金を値下げすることが可能なのです。
エアコンは自動運転にする
電気代を節約する方法2つ目は「エアコンは自動運転にする」です。
気温に応じてエアコンが自動で「弱」や「強」運転に切り替えるモードのこと。
例として、室温が8度、エアコンの設定温度が25度の場合、室温を25度にするために最初は「強」で運転しますが、25度付近に達したところで「弱」運転に切り替わる形です。
その場の状況で運転モードが切り替わるので、結果として電力消費を抑えることが可能です。
自動運転への切り替え方は、以下の通りです。
-
STEP1電源を入れる
電源を入れてください。 -
STEP2「風量」ボタンを押して画面に「自動」が表示されるまで押す
エアコンにある「風量」ボタンを押してください。
リモコンの画面に「自動」が出るまで「風量」ボタンを何回も押してください。 -
STEP3「自動」が表示されれば完了
リモコンの画面に「自動」が表示されれば設定は完了です。
そのため、電気代は3,000〜5,000円の間で収まっています。
照明は白熱電球ではなくLEDライトにする
電気代を節約する方法3つ目は「照明は白熱電球ではなくLEDライトにする」です。
LEDライトを利用すべき理由は、その方が省エネになるからです。
実際に、白熱電球とLEDライトをそれぞれ利用する場合、以下の通りLEDライトの方が消費電力を〇〇%減少させることが可能になります。
テレビやエアコンのコンセントを差しっぱなしにしない
電気代を節約する方法4つ目は「テレビやエアコンのコンセントを差しっぱなしにしない」です。
理由として、待機電力をなくすためです。
コンセントから家電に流れる微小な電気のこと。
待機電力は、家電をすぐに起動させるために必要なものですが、電気代を確実に消費しています。
例として、資源エネルギー庁の資料によると、国内の家庭の平均待機電力は年間で228Kwhであり、1年間の4,432kWhのうちの5%に相当します。
そのため、テレビやエアコンのコンセントを差しっぱなしにしないことが大変重要になります。
電力会社を切り替える
電気代を節約する方法5つ目は「電力会社を切り替える」です。
電力会社を変えるべき理由として、料金を安くできる可能性があるからです。
私も、2024年1月26日より新電力会社に電気の切り替えを行いました。
新電力のイーレックスと東京電力の価格差は、以下の通りです。
項目 | イーレックス | 東京電力 | 変化 |
---|---|---|---|
基本料金 | 849円42銭/kWh | 885円72銭/kWh | 36円30銭安/kWh |
【電力量料金】最初の120kWhまで(第1段階料金) | 19円68銭/kWh | 30円00銭/kWh | 11円32銭安/kWh |
【電力量料金】120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) | 26円22銭/kWh | 36円60銭/kWh | 10円38銭安/kWh |
【電力量料金】上記超過(第3段階料金) | 30円26銭/kWh | 40円69銭/kWh | 10円43銭安/kWh |
明らかにイーレックスの方が安くなっているため、お得に使えるのです。
そのため、電気代が高いという方は、一度新電力を複数社比較してじっくり検討してみることをおすすめします。
電気代の請求がおかしいに関するよくある質問
最後は、電気代の請求がおかしいに関するよくある質問について解説します。
電気代が月3万かかっている、急に電気料金が先月の3倍になった時の解決方法などを紹介しています。
電気の高額請求に悩んでいる方は、ぜひこちらに書かれている解決方法を参考にしてください。
Q.電気代が月3万かかっているのはおかしいですか?
電気代が月3万円かかっているのはおかしいと言わざる得ません。
理由として、日本の家庭の平均電気代は1万円前後だからです。
その3倍の値段がかかっているということは、明らかにおかしいのです。
そのため、電気代を安くするために以下の方法を試してください。
- エアコンを自動運転にする、外出時は電源を切る
- 照明をLEDに変更する
- エアコンの温度は夏は28度、冬は20度に設定する
- アンペア数を小さくする
- 電力会社を切り替える
この方法を利用すれば、電気料金を下げることが可能です。
Q.電気代が先月の3倍かかってるんだけど何が原因?
電気代が先月の3倍以上かかっているのであれば、以下の原因が考えられます。
- 日本全体の電気代が上がっている
- 燃料費調整額が値上げしている
- 季節が冬になった
- 契約しているプランが合っていない
- リモートワーク導入によるライフスタイルの変化
- エアコンや冷蔵庫など消費電力が大きい家電の使いすぎ
- 製造されてから10年以上の家電を使っている
あげた理由に該当する場合、電気代が急激な値上がりをする可能性がありますので、思い当たる節がないか探してください。
Q.電気を使ってないのに電気代が高いんだけどなんで?
電気を使ってないのに電気代が高い理由は、以下が考えられます。
- 10年以上前に製造された古い家電を利用している
- 電気の値段が上昇している
- 待機電力を消費している
- 契約しているプランがライフスタイルに合っていない
- 家電の性能が適正ではない
- エアコンや照明をずっとつけっぱなしにしている
これらの要因により、電気代はそれほど利用していないのにも関わらず、高くなってしまうのです。
Q.電気代の高額請求は何が原因なの?
電気代の高額請求は、ニュースだと新電力会社と契約したことが原因によるものとされています。
そのため、新電力と契約する際は基本料金の他に燃料費調整額などにも注目するようにしてください。
燃料費調整額は、各社で異なるため、新電力会社の場合かなり高めな価格設定にしている可能性があるからです。
Q.電気代高騰はいつまで続く?
電気代の高騰はウクライナやパレスチナ情勢の緩和、円安の解消がされないと厳しいと言わざる得ません。
日本は電気を作るための燃料をほぼ外国に依存している国家のため、海外情勢が不安定になればそのまま電気料金にも反映されてしまいます。
そのため、戦争が終わらない限りは、電気代の高騰は続くことが予想されます。
Q.電気代が異常に高いんだけど調査してもらった方が良いですか?
電気代が異常に高く、その原因が突き止められないのであれば、外部の専門業者に調査を依頼することをおすすめします。
理由として、節電や家電の買い替えをしたにも関わらず、料金が高いのは異常と言わざる得ないからです。
もしかすると、電気を盗電されている可能性もゼロではないので、専門業者を使って徹底的に調査するのが良いです。
もし、マンションやアパートであれば管理会社に相談をして電気業者を紹介してもらうようにしてください。
電気代の請求がおかしいに関するまとめ
もし電気代の請求がおかしいと感じた際は、以下の原因が考えられますので対処法と併せて確認してください。
電気代の請求がおかしい原因 | 電気代の請求を安くするための方法 |
---|---|
電気代の請求がおかしいのであれば、大抵の場合は家電の使いすぎや製造されてから10年以上の家電をずっと使っている、過大なプランで契約しているなどの原因が考えられます。
もし、該当しないのであれば隣人などから盗電されている可能性もゼロではありませんので、専門の業者に相談して調査してもらうことをおすすめします。
この記事を読んで、電気代の請求問題をぜひ解決してくださいね!
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